商品カテゴリ一覧 > 手帳コラム「三度目の恋を、手帳と。」第五話

第五話 ぎこちなさとトキメキの先へ〜浦島太郎リブート

手帳愛用時代から10年のブランクを経て、“ ヨリ ” を戻すことになった私の手帳生活。
“ 復縁 ” にあたってのポイントは、「10年前と同じ使い方はできない」「現代ならではの使い方をしたい」というものだった。

そして揃えた布陣がこちらである。

ちなみに、10年以上前に手帳を愛用していた私は、最新の手帳・リフィル事情にすっかり疎い。まるで浦島太郎がお爺さんになって現代に戻ってきたような気持ちで、恐る恐る手帳界に足を踏み入れた。

ジャケットは、前回も触れたエッジがグリーンの「アシュフォード イシューA5」。
※ジャケットとはシステム手帳の外側のこと。

将棋でいうところの王将であるジャケットに、王の近くで守りを固める金・銀として並ぶのがノート類だ。(詳細な名称はキャプションをご参照)

10年前の手帳蜜月時代と大きくは変わらないが、唯一の新顔が右下のクラフトリーフ。シールやラベル、チケット、切り抜き、写真、マステなどを貼ってスクラップブック的に使える。そのため厚みがあり、紙質もしっかりしている。
何を貼ろうか、楽しみではある私=浦島太郎お爺さんである。

そこに、専門特化の職人的動きをする飛車・角として並ぶのがこちら。

10年前、プロテクターは存在していたのかもしれないが、私は見たことも使ったこともなかった。システム手帳の最初のページが擦れてくるのがストレスで、当時は自分で厚紙を一枚入れていたほどだ。今はこんな便利なものがあるのかと、またしても浦島太郎お爺さんが発動。

第一話でも登場した、かつて愛用していたミニ6サイズ。
1ページ目にはプロテクターの代わりに「エトランジェ」の厚目のリフィルを一枚入れていた。

A5にサイズアップしたことで、A4書類を穴をあけずに折りたたんで保存できる「クリアファイル2つ折」も新鮮だった。なんと画期的。

手帳好きには常識なのかもしれないが、トリッキーな忍者的動きの香車・桂馬もクリエイティブな仲間として紹介したい。

特に「カラーメモリーフ スリット入」には2度驚いた。 「どのサイズでも使える」という表記にピンと来てなかったのだが、セットしてはじめて合点がいった。(この写真を見たらすぐ分かるだろう) また、このように他のサイズに差し込むことでアクセントにもなる。

そして2度目の驚きはスリット。私はシステム手帳とはリングを開閉してリフィルを出し入れするものだと思い込んでいたのだが、スリットがあればそのまま一枚だけ抜くのも、他サイズの手帳にしおりのように挟むのも容易である。

そして最前線で活躍する歩兵は、ペンホルダーに挟んだ「PILOT フリクションボールノック ゾーン05」である。 10年前にも、消せるペンでおなじみのフリクションペンを愛用していたのだが、インクが薄いのが難点だった。便利さと引き換えに薄さを我慢していたところがあった。

しかし10年経てば、手帳だけでなくペンも進化する。
“濃く・長く”書ける次世代モデル、ゾーンシリーズが登場していたのである。
私が竜宮城に行っている間に、世の中は爆速で進んでいた。

そんな中、とある出来事があった。 カフェでの仕事を終えて帰宅すると、スマホを忘れたことに気づいた。 12年やっていて初めてである。

営業後の夜の弊店

これまでは、夜でも予約や通販の注文、SNSのDM等がスマホに通知されるため、必ず取りに戻っていた。 だがその日は疲れていたし、夜10時近かったこともあり、「明日の朝でいいか」と初めて取りに戻らない判断をした。

2時の就寝(←カフェ店主の一日を書いた第四話ご参照)までスマホには触れられない。仕事的には不安もあったが、物理的に触れられないと分かると心は晴れ晴れとしていた。自由でアナログな時間。

この時はカスタマイズしたばかりの手帳をぎこちなく、眺めたりもした。
これから何を書こうかな。
それはこれからのわくわくをはらんだいい時間であった。

翌朝の気持ちの良さには驚いた。脳がクリアなのだ。
気になっていた仕事も出勤後に対応できたし、そもそも何の問題もなかった。
これがデジタルデトックスというものか。今や専用ツアーやスマホを入れる鍵つきボックスまであるらしい。 偶然とはいえ、定期的に強制スマホ断ちをするのも悪くないと思った。

SNSの投稿等、仕事でいつでも必要なスマホ。
カフェの鏡で撮影。本当は常には要らないのかも。

第三話で手帳について常連さんに取材した際、とある方が言っていた。
「手帳は心に余裕がないと書けない」と。

それを聞いて思う。
「余裕ができて書く」なら、その逆「書くことで余裕を得る」こともできるのではないか。

アロマを炊くように、間接照明をつけるように、手帳を書く。

私にはそれが合っていそうだ。 今後の手帳のポジションの一つとして。

固執せず、柔軟に、無理せず、楽しみながら模索していきたい。
次回は、ぎこちなく始まった新しい手帳との日々をお届けする。

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