ASHFORD Story_1 / 100年を超えるシステム手帳の歴史

 

新連載  ASHFORD Story  

第1回「100年を超えるシステム手帳の歴史」

 

システム手帳は、誰でも簡単に使えるシンプルな道具です。

上質なレザーをまとったバインダーは道具としての魅力に富み、所有欲を盛り上げます。

自分のスタイルや目的に合ったリフィルを選び、活用することで、仕事も日常生活もどんどん快適になっていきます。バインダーとリフィルの組み合わせは自由自在。

あなたらしいスタイルで、システム手帳をどんどん楽しんでください。

 

連載「ASHFORD Story」では、

アシュフォードのシステム手帳とその背景にある物語を熱く語りながら、

無限に広がっているシステム手帳の楽しさをお伝えしていきます。

 



アシュフォードの創業は1986年。

日本におけるシステム手帳の黄金期に、初代モデル「プレスコット」(上写真)を登場させ、その後にA5サイズやマイクロ5サイズの「名刺フォン」、筆記面積を確保しながら携帯性を追求した「HB×WA5」など画期的な新モデルを続々と投入することで、日本におけるシステム手帳の市場とユーザーを広げてきました。

 

第1回めの「ASHFORD Story」では、

システム手帳の起源から1980年代に日本でシステム手帳がブームとなるまでの約70年のシステム手帳の歴史を辿ってみたいと思います。

 

上の写真は古いシステム手帳の内側にある「N & H」の箔押しのロゴです。システム手帳の元祖であるメーカー「ノーマン&ヒル」社のもので、この会社は1922年にウィリアム・ラウンスとポスィーン・ヒルの2人が英国のロンドンで立ち上げました。後にラウンスの臨時秘書をしていたグレース・スカールが「ファイロファックス」というブランド名を名付けました。

 

 

上のリフィルは1980年頃のファイロファックスのリフィルです。一番上の見出しに「SOLDIER」とあるように、目的は兵士の所属や血液型、学歴などの記録です。裏面には、身長や髪の色、帽子やウェスト、靴などのサイズなどの個人情報を書き込む欄があります。実は、システム手帳は開発された1920年代の初めから、英国陸軍のいち大佐が、軍事上の機械、科学、医療などのさまざまな分野の情報を集約できる情報処理ツールとして開発したものです。そして、1980年代までファイロファックスは軍事用のリフィルを製造していたのです。

1920年代に軍用の手帳として開発されたシステム手帳は、その後、軍人だけではなく固定のオフィスを持たない聖職者などにも情報を管理する携帯ツールとして使われはじめます。21世紀の現代では、場所を選ぶことなく自由に仕事をできるようにしたスマホや小型PCのような存在だったのかもしれません。

 



 

上のシステム手帳は、1930年代のシステム手帳です。ブラウンの牛革を丁寧に縫い、内側には機能的なポケットを配置しています。リングは6つで、それぞれは約19ミリの間隔で配置してあり、手が当たりやすいリング中央部を広く開けた設計は今でも変わっていません。軍用の手帳として、合理的かつ機能的に設計されたこの仕様は100年以上経っても、バイブルサイズとして不変のまま、受け継がれています。

1960年頃から、システム手帳は世界じゅうの多くのビジネスパーソンが活用し始めました。日本でも1963年頃からシステム手帳の仕組みを取り入れた独自仕様の小型の手帳が普及しはじめています。そして1980年代前半にファイロファックスが日本に本格的に輸入されはじめ、システム手帳の機能とファッション性に注目したビジネスパーソンが急増。システム手帳は仕事道具として不可欠な存在として、一気に拡大・進化を続けていくことになります。

                                      第2回目はこちら

 

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